松尾神社は兵庫県宝塚市山本にある神社である。 地元では「東の宮さん」と呼ばれ、西の天満神社と並んで旧川辺郡山本村の産土神。 例祭は天満神社と共催で、だんじり祭が行われる。
○祭神
創建当初は坂上田村麻呂であったが、治承元年(1177年)に山本庄が松尾大社に寄進された際、松尾大社の祭神・大山咋神を合祀したと考えられる。
○歴史
多田盆地を本拠とした源満仲は、10世紀初頭に、御家人で坂上田村麻呂を祖とする坂上頼次を守護にして山本を拓かせた。その子孫であり、源頼光に仕えた坂上季猛が、安和年間(968年~969年)に祖である坂上田村麻呂を祀って松尾丸社を創建したのが始まりと伝えられる。(松尾丸は坂上田村麻呂の幼名)
当地で守護を続けた坂上氏は、室町時代末、織田信長方に付いた塩川国満により侵略され武装放棄。松尾丸社も炎上したが、慶長年間(17世紀初)に現在地へ移して松尾神社と改称した。その後、坂上氏は当地で花木の栽培を生業とし、山本の植木産業の礎を築く。また、天満神社を創建した若池氏の子孫とともに松尾神社・天満神社二座の宮座の運営を交代で務め、地元では宮衆と呼ばれた。
江戸時代には松尾大権現と呼ばれ、将軍交代の折に守護弓を献上していた。
○社殿・境内
本殿:一間社流造?葺で、寛文11年(1671年)に再建されている。
境内外社ほか:薬師如来を安置する薬師堂がある。
○祭事・年中行事
2月20日:御弓祭
5月8日:春季大祭:天満神社と共催で神輿渡御が行われる。「とんとこ祭」と呼ばれる。
9月1日:八朔祭
10月24日25日:例祭(秋季大祭):天満神社と共催でだんじり祭が行われる。3基の地車が二座へ宮入りする。
○文化財
本殿が宝塚市の指定文化財、境内は自然環境保全地区に指定されている。
○山本の植木
10世紀、坂上頼次が山本の屋敷周辺に花園を作って草花を栽培したのが始まりという。鎌倉時代、子孫の坂上頼定が造園の術に優れ、園芸家として社会的地位を得る。安土桃山時代になって、第34代山本荘司の坂上頼泰(よりやす)が「接木法」を広め、豊臣秀吉から「木接太夫」の称号を受けた。 現在、山本周辺は、国内でも有数の植木産地となっている。阪急山本駅前には「木接太夫彰徳碑」がある。
○所在地・交通
兵庫県宝塚市山本東1-9-1
阪急宝塚本線山本駅から徒歩8分

